ペルシエ ド シェーブル
パリで毎年行われる農業祭で金賞を受賞した、
青カビタイプのシェーブルチーズ。
「ペルシエ」とは「パセリ」の意味があり、白い生地にパセリ状に広がる鮮やかな青カビを指して名づけられました。
(古くはフランス、サヴォワ地方の山羊乳の青カビチーズをペルシエと呼んでいたようです。)
アンモニア臭を引き出すペニシリウム(カビ)を抑え、
クリーミィさを引き出すジオトリカム・カンディダム(酵母)を生かすことで、
シェーブルと青カビ特有のクセを抑えたとても優しい味になっています。
口に含むと山羊乳の香りが鼻腔に抜けていき、
しっとりとなめらかな生地が舌にとけ、香ばしいコクがふんわりと広がります。
さて、実際にいただいてみました。
炭末がまぶされた表皮と対照的な白い生地は、
しっとりとした質感で光沢があり、青カビが点在しています。
野性味あふれるミルクの中に香ばしさを感じる香りで、
弾力がありながらも、かなりやわらかな触感です。
口に含むとすぐに消えてなくなってしまい、舌触りが非常によくきめ細やか。
形を保てるぎりぎりの硬さ、という印象です。
チーズ自体はとても穏やかな風味でミルキー。
そこに青カビの刺激が追いかけてくるのですが、こちらも強すぎず穏やか。
後味に少し酸味を感じるので、全体の印象としてはさっぱりしています。
山羊乳の青カビチーズという、見た目からしてもクセが強そうでとっつきにくいチーズですが、いい意味で期待を裏切る穏やかでいいとこどりなチーズなので、
シェーブル、青カビが好きな人はもちろん、
苦手な人にこそ食べてみてほしいチーズです!