バノン
栗の木の葉に包まれた姿が特徴的な、
フランス、プロヴァンス地方のバノン村のシェーブルタイプチーズ。
その歴史は古く、ローマ時代から造られていたという記述があり、
1270 年にマルシェで売られていた記録が残っています。
特徴となっている栗の木の枯葉は酢水で殺菌しており、
これでチーズを包み、ラフィアというヤシの繊維で結び、ひとつずつ手作業で包装しています。
ハーブを食べて育ったローヴ種の山羊乳も使われており、
塩気が程よく利いているため、シェーブル特有のクセは少なく感じられます。
スモークをくぐらせたような軽い香りが印象的で、
よく熟成されたものは常温で数分おくと中が溶け出し、非常にクリーミィでミルクのまろやかさと甘さを感じます。
さて、実際にいただいてみました。
やや厚みのあるアイボリーの表皮に包まれた中身は、
透明感があり、トロトロで流れ出すほどクリーミィ。
栗の香りがふわっと広がり、旨みが強く、ミルク感たっぷりでとてもまろやか。
クセがなく、ミルクの優しい甘さを感じられます。
野性的な外見(包装)でクセがありそうに見えますが、
栗の香りやハーブを食べて育った山羊乳のおかげか、とてもミルキーで食べやすいシェーブルチーズなので、食べなれていない方にもおすすめです!