コンテ ド モンターニュ(12ヶ月以上熟成)
フランシュ=コンテ地方のジュラ山脈一帯で 1000 年以上昔から造られているハードチーズ(加熱圧搾タイプ)。
フランスA.O.C.チーズの中で生産量ダントツ 1 位!
そのため、手頃な価格ですが、テロワール(その土地の気候風土)が反映された美味しさと、熟成度合いにより変わりゆく複雑な味わいが魅力です。
この地方では冬の寒さが厳しいため、保存性の高い大型チーズが造られました。
1つ 40 ㎏前後もあるので 450 L 以上の牛乳が必要であり、複数の酪農家が「フリュイティエール」というチーズ工房に牛乳(無殺菌乳)を集めてチーズを造り、「アフィヌール」と呼ばれる熟成士と協力して造られています。
製法や産地、牛の食べる物等、厳密に規定されており、
牛の種類は モンベリアード種 と フレンチ・シメンタール種 のみ。
夏は自然に育つ草花、冬はその干し草を食べます。
(そのため、夏のコンテは果実の香りが感じられ、青草のカロテンにより黄色みが強くなります。冬は夏に比べてやや白っぽく、ヘーゼルナッツや豆を炒ったときのようなニュアンスが感じられます。)
品質管理も徹底しており、品質チェックで 20 点満点中
14 点以上のものには緑色の「コンテ・ベル」ラベルとA.O.P.マーク
12 点以上のものには茶色のラベルとA.O.P.マーク
12 点未満はプロセスチーズの原料となります。
さて、今回いただいたのは「マルセル・プティット社」の緑ラベル、11 月製造、12 ヵ月以上熟成のもの。
表皮は少し厚みがあり乾いており、
中身は淡い黄色でつやがあり、硬いがしなやかで弾力があります。
ふわっとヨーグルトのような、やや酸味を帯びた優しいミルクの香り、
栗のようなホクホクとした食感で口どけがよく、濃厚でまったりとしたナッツのようなコクと珈琲のようなほろ苦さがあり、マイルドで食べやすいが、複雑で奥行きのある味です。
ダイスやスティック状にカットしてそのまま食べても美味しいですし、
薄くスライスしてもしっかりとした存在感があります。
熱を加えると溶けて伸びるので、パンにのせれば極上のチーズトーストに!!
コストパフォーマンスが抜群に高く、そのままでももちろんのこと、料理に使っても良しの万能チーズなので、ナチュラルチーズ初心者さんにもおすすめです◎。