ピアーヴェ(ヴェッキオ オーロ)
イタリアのドロミテ山塊地帯(世界自然遺産認定)の山に囲まれた自然豊かなベッルーノで造られるハードチーズ(加熱圧搾タイプ)。
名前は、この土地を南北に流れる(アルプス ~ ヴェネチア)ピアーヴェ川に由来します。
フルーティーな香りと華やかな味わいが魅力で、
ワールドチーズアワード、山のチーズオリンピックなどで数々の賞を受賞しています。
ピアーヴェは古い歴史を持ち、元々は各農家が地元消費で生産しており、その歴史に幕を閉じようとしていましたが、1960 年に協同組合「ラッテ ブスケ」が誕生し、製造、熟成、販売を委託することで現在も造り続けられています。
ピアーヴェの独特の風味は、脂肪、蛋白質の多い良質のミルクと、土地固有の微生物の働きにより造られます。
その風味は熟成とともに変化し、熟成期間によって呼び名も変わります。
- フレスコ(Fresco)= 20~60 日
- メッツァーノ(Mezzano)= 61~180 日
- ヴェッキオ(Vecchio)= 6ヶ月以上
- ヴェッキオ セレツィオーネ オーロ(Vecchio Selezione Oro)= 12ヶ月以上
- ヴェッキオ リゼルヴァ(Vecchio Riserva)= 18ヶ月以上
今回いただいたのは12ヶ月以上熟成させたもの。
薄くカサカサとした表皮に、アイボリーで硬くもろい中身は、アミノ酸結晶がみられ少しざらつく舌ざわりです。
苺のような(本では完熟パインのような香りと書かれている)甘くフルーティーな香りで、
口に含むとミルクの優しい香り、ナッツのようなコク、キャラメルを思わせる深いコクが次々と追いかけ、最後にふわっとフルーティーな香りとミルクの甘さが口いっぱいに広がります。
見た目からは想像もつかない華やかさで、さわやかな香りにどこか清涼感すら感じてしまう……そんな驚きに出会えるチーズです。